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2020.01.23

お知らせ

店長ブログ vol.15 天空の徳島柚子!

あ、店長のオオガケです。

 

寒い日が続くように感じますが、雪も降りませんし、やはり暖冬なのでしょうか。それでも、マチから見える山は、山頂だけ白くなっている日があります。ここでは、山の高い部分に集落がありまして、そこでの生活は大変だろうなと、白い山頂を見るたびに想いを馳せております。

 

先日、そんな秘境の空に近い場所で、柚子を育てている中村博さんに会ってきました。

中村さんは、役所勤めをしていましたが、ご両親が始めた柚子栽培を引き継ぎました。中村さんが栽培している柚子は、『天空の徳島柚子』と名付け、果実として出荷するだけでなく、果汁やジュレに加工して販売しています。もちろん、ミンデキッチンでも、ゆず果汁をドリンクメニューに使わせてもらうほか、ゆず果汁とゆずジュレを販売しています。

 

中村さんの農園がある場所は、山城町といいます。ミンデキッチンから、車で40分ほど走ったところにあるカフェで待ち合わせ。その後、中村さんの車で、グイグイと山を登っていきます。あっという間に絶景! しかし、車は止まりません。

つづら折りの山道をさらに登って、ようやくたどり着いた場所からの眺めがこちら。

これぞ、絶景です。

そして、空が近い。

『天空の徳島柚子』というネーミングの意味を実感しました。

そんな山の急斜面に、柚子の農園が広がっています。

 

こうした、急峻な山で行なうにし阿波特有の農業は、『にし阿波の傾斜地農耕システム』として、世界農業遺産に登録されています。詳しい話は、また。

柚子の木が斜面に立っています。

 

この日は、奈良からイベントに訪れていたシェフをお連れしていました。

『トラットリア・ピアノ』のオーナーシェフ、稲次知己さん。『タイ料理ラホツ』の別所有可さん。

タイ料理でよく使うバイマックルー(コブミカンの葉)というハーブがあるのですが、柚子の葉も似たような香りがあるので、料理に使えないかディスカッションしているところです。

 

そして、農園に足を踏み入れると、ふかふかなんです。これは、下草に「ナギナタガヤ」というカヤを生やしているからなんです。

ナギナタガヤはイネ科の1年草で、秋に発芽して翌春には草丈が50センチほどに成長し穂が出てきます。5月になると徐々に枯れて倒れはじめ、畑は一面に藁を敷いたような景色に変わります。

草がある事によって雨などの衝撃を緩和し、土壌の浸食や養分の流出を防いでくれます。また、夏場の地温の上昇や乾燥を抑え、木へのストレスを和らげて根の生育を保護します。そして、最大の効果は土づくりです。ナギナタガヤからの有機物生産量は10アール当り約900キロといわれており、枯れたナギナタガヤは有機物の供給源になるとともに、草の根が枯れて土に穴が開き通気性が改善し、有機養分や水分がゆっくりと吸収されて土づくりにも重要な役割を果たします。(中村農園のHPより抜粋)

このため、除草剤や化学的な農薬は使用しません。有機栽培で認められている天然物由来の農薬だけを最低限に抑えることで、害虫の天敵や土の微生物など、自然の力を借りて柚子の木を育てる環境を作っているのです。

だから、『天空の徳島柚子』は、果肉や果汁だけでなく、皮も料理やスイーツに使うことができます。

シーズンは終わっていたので、わずかな在庫を分けてもらい、イベントの料理に使わせていただきました。

 

ミンデキッチンでは、中村農園のゆず果汁を使って、ゆずスカッシュを作っています。オープン当初からの人気メニューで、とくに女性のお客さまから好評をいただいています。

 

ゆずジュレは、お土産品としても好まれています。特製の箱がありますので、詰め合わせを購入する方も多いです。店内では、冷やしたものをワイングラスに入れてお出ししています。スプーンですくってお召し上がりいただきます。

 

夏には、ゆず果汁や皮を使って、ゆずのかき氷を作りたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

もっと書きたいことはあるのですが、詳しくは『中村農園』のホームページをご覧ください。

徳島とえば、「すだち」と思う人も多いと思いますが、柚子香りがあっていいもんです。

とくに、太陽の日差しをいっぱいに浴びて、のびのびと育った『天空の徳島柚子』は、爽やかな酸味と香りがとても素敵。

まずは、ミンデキッチンのゆずスカッシュを飲んで、今シーズンの柚子が健康に育つのを楽しみに待ちましょう!

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